福井鉄道公式プレスリリース(2022/5/24)
福井鉄道ホームページ参照
プレスリリース発表後から、色々とWEBサイトを訪問し、どう言う趣旨で、初期導入車輌とまったく異なる仕様で次期新型車となったのか考えて見た結果である。
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<F1000形フクラム導入経緯>
製造初年:2013年
乗車定員:155名(内座席53名)
製造会社:新潟トランシス
2008年末名鉄資本から沿線地元資本になる
55億円(国10億円、地方45億円)の財政支援が決まる
車輌導入費用推定13億円程度(1編成3車体×4編成)
<付帯事業:えちぜん鉄道乗り入れ>
推定工事費:13億円程度
車輌購入費:6億円程度(えちぜん鉄道ki-bo、1編成2車体×2編成)
<L形えちぜん鉄道ki-bo導入経緯>
製造初年:2016年
乗車定員:100名(内座席32名)
製造会社:新潟トランシス
2003年旧京福鉄道の路線を復活させ、えちぜん鉄道として営業開始
2012年福井鉄道えちぜん鉄道直通運転計画決定
2016年運転開始
<福井鉄道の中間車両C車はほぼ無料サービス>
福井鉄道F1000形:3.25億円/編成、1.08億円/車体
えちぜん鉄道L形:3億円/編成、1.5億円/車体
コスト縮減のため、福井鉄道に仕様を合わせたとなっているが、ほぼ2/3の2車体構成になっているにも関わらず、3車体構成の福井鉄道から価格低下はわずか2500万円程度。
<考えられること>
・福井鉄道F1000形が宇都宮地区で検討していた『30m級車導入実績確保』のために中間車両C車分を値引きしているのか?
・えちぜん鉄道L形は、同時期導入の熊本市交通局0800形の価格に近似しているが、F1000形より高くなってはいけないので、この価格と言うことなのだろうか?
図表の基準年は運用開始年
<F2000形フクラムライナーの仕様>
製造初年:2023年(予定)
乗車定員:115名
製造会社:アルナ車両(推定)
<筆者推定によるF1000形、F2000形の違い>
乗車定員について
F1000形:立席102名、座席53名
F2000形:立席65名、座席50名(筆者推定)
車体長について
F1000形:編成長27m、客室有効長22.2m(運転台、連接部を除外)
F2000形:編成長22m、客室有効長18.0m(運転台、連接部を除外、筆者推定)
立席床面積について
立席床面積はF2000形はF1000形の半分程度だが、F1000形が乗降扉付近しか実質の立席スペースとして機能していなかったがF2000形についてはロングシートの採用で、低床部全体で立席客が分散化され、実質F1000形並みの乗車が可能になるのではないか?
F2000形のメリット(筆者推定)
導入費用:宇都宮LRT車両と既存F1000形の価格差が大きく、宇都宮価格では導入出来ないのであろう。F2000形は既存車両F1000形並みの価格なのでは?
維持費用(車両):左右の車輪が軸で連結された一般的な鉄道車輪になり、偏摩耗が減って大幅に車輪整形や取替が減るのではないか?台車内部にモーターを組み込めれば、ギヤや継ぎ手と言った重要点検項目が減りメリット。一般的なボギー構造(中心に車体と接続、F1000形は動軸側に軸重を重くしている)のため軸重バランスの調整が容易になる。
維持費用(路盤):一般的なボギー構造のため鉄道車輪の持っている本来の操舵機能が期待出来、レール側の偏摩耗が減るのではないか?F1000形が引退すれば、線路の保守レベル(軌道狂いの許容値が増やせる)を下げても安全に運行出来ることからF1000形をどっかに転籍させるのか?(溝付レールとかが不要になる)
車両性能(走行):一般的なボギー構造(車両安定性、モーター出力向上)によりF1000形並みの高速性能を出せるのでは無いか?
車両性能(ブレーキ):F1000形では(発電、摩擦)モーター軸のみしかブレーキ機構が無い。F2000形は動軸の発電ブレーキに加え車輪踏面ブレーキを採用でき、安定したブレーキ力が得られるのでは?車輪踏面ブレーキ装備は耐雪ブレーキとしての機能を付加できる。
※当記事は筆者の推定であり、関係機関に取材したものではありません。