うたちゃん日記

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日本鉄道史昭和戦後・平成編、中公新書、老川慶喜著、国鉄の誕生からJR7社体制へ

<投稿基準日:2021/8/3:20210803><購入日:2019/6/2>

急性膵炎入院後、鉄道本の読み直しや購入に熱心になった。購入から2年後、交通史のおさらいで読み直し。感想メモがなかったので、今回書き起こします。

<投稿再開日:2023/3/29:20230329>

さらにコロナ感染と急性膵炎再発で、そのままになっていた原稿を直しつつ投稿。

※本ブログは必ずしも紹介する本の内容を示しているわけではありません。

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<敗戦後の鉄道経営形態をめぐる動き>

・払い下げによる民営化論(案1945年)

・政府事業から公共企業体に組織改編(案1947年、1949年設立)

・1952年度から国鉄経営の自主性がなくなる(経費に見合った運賃が国会の承認がえられず赤字体質となる。以後国鉄解体まで続く)

・1955年~1958年まで国鉄の経営形態(分割民営化も含む)を含む議論があったが、具体的に実施されず。

・1955年頃は、投資すべき鉄道路線が多く(首都圏や幹線の改良)改良によって輸送量も増加しておりあまり赤字であること自体は問題にならなかった。

・1964年(新幹線開業年)単年度赤字、1969年に償却前赤字になり、いよいよ改革が必要となった。道路網が整備されつつあり、運賃を値上げすると国鉄離れをおこすようになった。

・第2臨調(1981年)3公社の民営化は既定路線となる。

国鉄分割民営化(1987年)実施

 

国鉄改革によって誕生したJRの負担軽減>

・新幹線建設費資本負担軽減

・政治路線建設費の負担軽減
(明治期に端を発する鉄道敷設法や、全国新幹線鉄道整備法により、国鉄の意思<輸送需要や採算性>ではなく、鉄道建設公団が順送りに建設し、国鉄に運営させ、建設費を償還させる仕組み、必ずしも国鉄やJRが経営しなくても良いことに)

・既存ローカル赤字線を簡単には廃止できない仕組みのルール確定(バス転換、三セク転換)

・合理化に伴い負担増になっている、年金退職金負担軽減

・既存の鉄道債券(利率の高い借金)の負担軽減

・民営圧迫とされ兼業禁止されていた部門への民鉄並み積極的進出が可能に

 

国鉄分割民営化後の諸問題>

・新幹線リース料を通じた、利益分配の調整の仕組みの廃止

・新幹線設備売却に際しての追加負担から整備新幹線のスキームを作ってしまい、政治が新幹線などの整備に口だしできる体制を作ってしまった。

・金融を通じた利益調整の仕組みが長期低金利で破綻してしまった。(本州3社は低金利借換で利益が増え、3島会社は運用益が減って追加支援が必須に)

整備新幹線の開通とともに、幹線系路線の三セク転換で、貨物調整金が発生しており、今後その資金の枯渇が予想されている。

整備新幹線では、かつての新幹線リース方式と似たように、施設使用料を通じた利益調整が行われており、いずれ問題になるかと。

 

<本に関する感想>

明治以来計画から150年以上の歴史をわかりやすく整理している点で、本新書の意義は大きい。老川先生の分厚い本の読破に取りかかっているが、新書と言う分類でとても読みやすく、鉄道史初心者、振り返り学習に最適な本です。

 

 

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